やまびこ・救済措置
2006年11月19日 20:10
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あるところに、人の真似が大好きな「やまびこ」
という男の子が居ました。
しかもその真似があまりに上手いものですから
村の人は騙されることが多々あり
このイタズラにほとほと迷惑していました。
ある日、やまびこが山へ行くと、どこかから
「おーい」という声が聞こえてきました。
やまびこが「おーい」と返すと
今度は「ヤッホー」と声が聞こえてきました。
やまびこも「ヤッホー」と返しました。
どこかから聞こえてくる声を夢中で真似していた
やまびこですが、長時間真似をしていたので
疲れてきてしまいました。そろそろ日も暮れるので
家に帰ろうと思ったところ、足が動きません。
足元を見ると、足が木に変わりつつあったのです。
動くことが出来なくなったやまびこは
その場に居ることしか出来ませんでした。
夜になりました。
辺りは真っ暗になり、昼間あんなに聞こえていた声も
もう聞こえてくることはありませんでした。
(助けて!!)
助けを呼びたいのに、声が出ません。
なにせ人真似しかしたことのないやまびこですから
自分の声で叫ぶことなど知らないのでした。
さらに夜は深まっていきます。
雲は音を立てずに月の周りを流れ、葉っぱは
風とともにさわさわと音を立てます。
やまびこは自分のしたイタズラの数々を思い出しました。
あんなことをするんではなかった…
やまびこの心には後悔の気持ちがあふれました。
それと同時に涙も溢れ出しました。
やまびこは泣きました。声を出せませんでしたが
それでも泣くのをやめませんでした。
(うわぁぁぁ!)
心の中でやまびこは声をあげました。
すると、どうしたことでしょう。
真似をする対象が周りに無いいま
無意識にやまびこは、自分の心の声を真似したのです。
「………ぁ」
「……わぁぁ」
静かな闇に、やまびこの声が響き渡りました。
やまびこはこのとき、初めて自分の声を聞いたのでした。
みるみるうちに木になっていた足も
元に戻り、やまびこは喜び勇んで、家に帰りました。
それからというもの、やまびこはイタズラを
することはもうありませんでしたとさ。
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妖怪シリーズ第5弾。
自分が読んだやまびこの話は、人真似をしていた
やまびこの足が段々と木になっていき、その場で
一生を過ごすといったもの。
これを読んだとき、たかだか真似をしたくらいで…
と思い、今回は救済措置をとらせていただきました(笑)
ただ問題は、このやまびこの話をどんなに
ググっても出てこないんですよね…
嗚呼これこそ狐に化かされたのかな。
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